多くの人は、公営ギャンブルで期待値がプラスになることはなく、買えば買うほど損になると考えているでしょう。
実際、totoBIG(以下BIG)においては、ルール上売上金の50%しか当選金に回っておらず他の公営ギャンブルである競馬などと比較しても非常に分が悪いです。
しかし、BIGは期待値がプラスとなる開催回があります。その条件とはなんでしょうか?
十分大きなキャリーオーバーがあること
1つ目の条件は、十分大きな前回からのキャリーオーバーがあることです。前回からのキャリーオーバーがない場合は、期待値がプラスになることはありません。
さらに、キャリーオーバーがあるだけでは不十分で、最低でも売上金額の50%以上のキャリーオーバーが必要です。
なぜなら、当選金額の合計は、(当選金額の合計)=(売上金額)×0.5 + (前回からのキャリーオーバー)-(次回へのキャリーオーバー)で計算できますが、(次回へのキャリーオーバー)=0としても、(当選金額の合計)≧(売上金額)となるためには、(前回からのキャリーオーバー)≧(売上金額)×0.5となる必要があるためです。
次回へのキャリーオーバーを出さない
2つ目の条件は、次回へのキャリーオーバーを出さないことです。先ほどの当選金額の計算式でもわかりますが、どんなに前回からのキャリーオーバーがたくさんあっても、次回へのキャリーオーバーが発生しては当選金額の合計は大きくなりません。
そのため、期待値がプラスになるには、次回へのキャリーオーバーを出さない必要があります。次回へのキャリーオーバーが出ないときとは、1等当選口がたくさん出るときです。
1等当選がたくさん発生する条件
通常BIGは、1等当選が出ないときも珍しくなく出ても1口のときがほとんどです。ただし、1等当選が複数口でるときがあり、それは天候の悪化その他やむを得ない事由により試合が開始される前に指定試合が中止になった時です。
例えば、試合中止がなかった場合のBIGの1等当選確率は1/4,782,969ですが、1試合中止になると1等当選確率は1/1,594,323、2試合中止になると1等当選確率は1/531,441、3試合中止になると1等当選確率は1/177,147、4試合中止になると1等当選確率は1/59,049と中止の試合が増えると当選確率はあがります。(すべて理論値です。)
実際、4試合が中止となった第1129回 BIGでは1等が96口も出ています。
第1129回BIGくじ結果(楽天totoへ)
1等当選が3口以上でる確率
1等の最高当選金額が6億円であることを考えると、次回へのキャリーオーバーを発生させないためには、売上や前回からのキャリーオーバーにもよりますが、1等当選が3口以上でる必要があります。
そこで、10億円の売上(投票口数3,333,333口)の時、2試合中止になった場合の1等当選が3口以上の確率を計算してみます。
1口も当選がでない確率は0.2%
1口だけ当選がでる確率は1.2%
2口だけ当選がでる確率は3.7%
なので、合計すると0.2%+1.2%+3.7%=5.1%
つまり、1等当選が3口以上の確率は100%-5.1%=94.9%
次回へのキャリーオーバーが発生しない確率が94.9%あれば、期待値の計算上も大きなマイナスにならず悪くないです。
試しに、10億円のキャリーオーバーがあったとして当選金総額の期待値を計算してみると、
15億円×94.9%+1億円×0.2%+7億円×1.2%+13億円×3.7%=14.8億円
14.8億円÷10億円=148%
なので、1口(300円)BIGを購入した時の期待値は444円です。
ちなみに、10億円の売上(投票口数3,333,333口)の時、1試合中止になった場合の1等当選が3口以上の確率を計算してみると、
1口も当選がでない確率は12.3%
1口だけ当選がでる確率は25.8%
2口だけ当選がでる確率は27.0%
なので、合計すると12.3%+25.8%+27.0%=65.1%
つまり、1等当選が3口以上の確率は100%-65.1%=34.9%
そのため、次回へのキャリーオーバーが発生する可能性が高いです。
まとめ
BIGの期待値がプラスとなる開催回は、前回からのキャリーオーバーが売上金額の50%以上(通常10億円以上の売上があるので、少なくとも5億円以上のキャリーオーバー)があり、少なくとも2試合以上中止となっている回です。
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